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内と外をシームレスに設計。中古マンションリノベでキャンプが溶け込む暮らしを【好きでつくる暮らし byリノベる。#2_キャンプ】

あなたには、暮らしをいとなむ上で欠かせない存在がありますか?

連載「好きでつくる暮らし byリノベる。」では、リノベるのお客さまが、暮らしをいとなむ上で欠かせない存在=「好き」を反映した、リノベーションならではの住まいづくりをご紹介。好きから生まれ、好きを育む。「好きでつくる暮らし」を覗いてみませんか?

前回の「猫」に続き、第2回目のテーマは、「キャンプと暮らしをシームレスに」。大阪にお住まいの廣田さんの住まいにお邪魔し、愛してやまないキャンプの要素を取り入れた住まいづくりや、今の暮らしについて伺ってきました。
(文・村崎恭子)


<基本データ>廣田邸

・築年数 築25年
・広さ 79.44㎡
・間取り 3LDK→2LDK+WIC+ロフト
・家族構成 夫婦+子ども3人

<画像>間取り図


Before
After

<物件紹介>キャンプが溶け込む暮らし

大阪市西区、靱(うつぼ)公園周辺は、オフィス街や繁華街に近いながらものどかな住環境が得られる人気のエリアです。今回訪れた廣田さんのお宅もこの辺り。

地図アプリを頼りに向かいながら、いただいた住所の部屋番号「101」がずっと気になっていたのですが、目的地について納得!1室だけ道路に面した廣田邸には広い庭と、部屋からアクセスできる駐車場があり、庭には大きなテントが張られていました。

「なるほど、キャンプ!」
お話を聞く前から、廣田さんがこの部屋を選んだ理由がわかった気がしました。

実際に中に入ってみると、そこは想像の上をいくこだわりよう。玄関を入ってすぐの土間からは、車庫に直接アクセスできるようになっており、車庫の手前にはロフトが。

玄関を開けてすぐ飛び込んでくる光景

下段はキャンプ用品の収納やメンテナンススペースとして、上段にはクッションやテレビを置き、子どもたちとのゲームやお友達との飲み会などを楽しむ憩いの場として使っています。

ロフト下段。キャンプ用品の収納やメンテナンスをするスペース。車への積み下ろしが楽にできます

リビングには、天井を囲うように吊るされたグリーンや、キャンプを彷彿とさせる数々のランプ、そして広いお庭へのスムーズなアクセスが考えられた動線…。インテリアとして置かれているキャンプ道具が、ますます雰囲気を醸し出しています。

緑に囲まれた開放的なリビング・ダイニング
庭とリビングがシームレス

この住まいのコンセプトは、“内と外をシームレスに”。「キャンプに行っている時と家にいる時との境目をなくしたい」という思いでつくった空間にいると、家の中にいてもキャンプに行っているような気分になれるといいます。

そんな廣田さんの住まいづくりを振り返ってもらいましょう。

<きっかけ>19階⇔駐車場の荷物運びは大変だった

廣田さんがキャンプに目覚めたのは約6年前。第二子である息子さんが生まれた頃です。

廣田さん「男の子が生まれたので、一緒にキャンプに行けたらいいなと思って始めました。開放感がすごくあるので、飲みに行ったり家でまったり過ごしたりするのとはまた違う心地よさがありますね。自分たちで好きなご飯をつくって食べるのも楽しくて。次第にハマっていきました」

今では月に一度、仕事仲間でもある友人たちと近場へキャンプに行くことが多いそうですが、半年に一度は、家族揃って長野や富士山のあたりまで出かけるといいます。

特にお気に入りのキャンプ用品はランタン。土間のダクトレールにはたくさんのランタンを吊っています

キャンプ愛がどんどん深まるにつれ、廣田さんは以前住んでいた分譲マンションでの暮らしに不便さを感じるようになりました。

廣田さん「ここと同じ地区の分譲マンションを12年前に購入し、19階に住んでいました。キャンプ道具を車に乗せるまでの動線が大変で、それが結構辛かったんです。カートに積んでエレベーターに乗ると邪魔にもなるので、車に積みっぱなしにしているものも多かったですね。家では一部屋をキャンプ用品置き場にして、ぎゅうぎゅうに詰め込んでいました。

3人目の子どもができた時に、もうちょっと広い家に引っ越したいなと考え始めました。子どもたちの足音が階下に響くのも気になっていたので、1階がいいかなとイメージしていましたね」

リノベるでリノベーションをしたお友達の住まいを見て、「好きにできるのは魅力だな」と感じた廣田さんは、住み替えの選択肢を中古マンション購入+リノベーションに絞ることに。お友達からの紹介を受け、リノベるとの住まいづくりが始まりました。

<物件探し>一戸建て感覚で暮らせる物件に出会う

物件探しをする中で、廣田さんが重要視したのは、小学生の長女が転校しなくていいエリア、車への動線、そして子どもが走り回っても気にならない環境の3つでした。

廣田さん「欲を言えば一軒家がいいなとは思っていました。庭で子どもたちが夏にプールに入ったり、家庭菜園をやったりしたくて。リノベるさんにも探していただくことになっていましたが、自分でも近所を歩きながら物件を探していたんです。そうしたら庭があって隣に駐車場がある今の物件を見つけて、『ここ、空いてる!』って。描いていた暮らしが叶えられそうだったので、こことの出会いそのものが決め手となりました」

築年数や戸数の少なさなど、気になる面もありましたが、それを上回るほど魅力的だったのは、なんといっても広い庭。内と外の境目をなくすようなリノベーションを思い描き、この物件でリノベーションをすることに。

子どもたちと一緒に家庭菜園を楽しみます

廣田さん「実は、最初内覧に来た時はめちゃくちゃ汚かったんですよ。タバコのヤニで壁や天井が黄色くなっていたのでだいぶ不安だったんですけど、リノベるさんに一緒に見てもらって『スケルトンにするので大丈夫ですよ』と言ってもらえたので、解消できました」

前に住んでいたマンションもスムーズに売却ができ、いよいよ住まいづくりが始まりました。

<リノベーション>内と外が“シームレス”な空間づくり

廣田さんを担当したのは、自身も趣味でキャンプをするという設計士。そのおかげで相談もしやすく、いい提案をもらうことができたといいます。

廣田さん「キャンプのように内と外をシームレスにする、みたいなことをやりたかったんです。キャンプの道具をインテリアとして飾りつつ、家でも外でも使うような。庭も一つの部屋と捉えて、キャンプさながらの自宅をつくりたいと考えました」

リノベるからの提案で、廣田さんが「これは良かった!」と感じているのはやはり、玄関入ってすぐの土間スペースです。当初は部屋にしようと考えていた空間を、土足で入れるロフトにするという提案は、目からうろこでした。

たくさんのキャンプ用品を下段に収納。車への動線もばっちり

廣田さん「キャンプ用品が入る趣味部屋になればいいかなと考えてたんですけど、2段にすることによって高さが出て、収納も増えて良かったです。下は基本的にはキャンプ用品をしまっています。漫画もここにしまって、時々ロフトの上で読みますね。上は、友達が来た時にお酒を飲んだり、子どもたちとゲームをしたりすることが多いです」

土足で入れて、収納から車への完璧な動線に、階段を上れば大人も子どもも非日常の気分でくつろげる場所。まさにキャンプさながらのシームレスな空間です。

上段にはテレビや冷蔵庫が。家族でゲームをしたり、友達と飲み会をしたりと寛ぐ場所です

自らも料理をする廣田さんは、「キッチンを広くしたい」というリクエストも。元々カウンターキッチンだった部分に大きなダイニングテーブルを置き、配膳の動線をスムーズに。リビングから庭へもアクセスしやすくなりました。

広々したキッチン

また天井には、リビングを囲うようにダクトレールを設置。廣田さんが好きなキャンプ用のランタンや、グリーンをたくさん吊っています。こうして、家の中でもキャンプ気分を味わえる“シームレス”感を随所で実現しました。

リビングを囲うように配置したダクトレールには、グリーンがたくさん

<入居後の変化>キャンプ用品を日常づかい

今の住まいで暮らし始め、「料理をすることが多くなった」と廣田さん。これまでは車に積んでいたようなキャンプギアを家の中で使うことが増え、自宅でもタコスや燻製などの“キャンプ飯”を料理するそう。家族からの評判も上々だといいます。

お気に入りのギア、トルティーヤ・フラットブレッドメーカー
面材や収納サイズにもこだわった造作キッチン。棚にはキャンプでも使うキッチンツールが並んでいます

廣田さんがこだわって集めたキャンプインテリアは、住まいのいたるところに飾られています。キャンプに出かける時には車に積んで持っていくため、「その間は家の中がスカスカになる」と廣田さん。シームレスな空間にしたことで、キャンプと暮らしの境目がなくなり、とても充実した日々を送っているようです。

そして、この住まいでの暮らしは、キャンプの楽しみ方にも変化を与えたといいます。

廣田さん「前の家ではキャンプ用品を収納していたので、新しく買ったものもすぐに使わないことが多かったんです。でもこの家では新しいものを買うと、そのままインテリアとして置いて使えるから、キャンプに行くとすぐにレイアウトが決まるんです」

ソファの上にさりげなく飾られた鹿の角も、キャンプではランタンを吊るして使います

「庭も一つの部屋のように使う」という当初のイメージも実現している廣田さん。友達を呼んで庭で食事をしたり、夏は子どもたちとプールをしたり。寒い時期にはテントを閉めてホットカーペットを敷きながら、暖かく過ごしているそうです。まさにキャンプさながらの過ごし方!

この住まいでの暮らしには、キャンプが溶け込んでいる様子がうかがえます。廣田さんも「キャンプが暮らしの延長線上になった」と話します。

<これから>キャンプ用品を厳選していきたい

今の住まいで暮らし始めて約3年。これからは、ますます暮らしとキャンプがシームレスになっていくのでしょうか。

廣田さん「グリーンはもっと増やしていきたいなと思っていますが、キャンプ用品はもうちょっと厳選したいなと思っています。やっぱりものすごい量になっちゃっているし、使わないものも多いので、よりこだわったものに絞っていきたいなと」

また、子どもたちの成長にともなって、部屋の使い方も変えていく計画だそう。

廣田さん「今、大人の寝室と子ども部屋として使っている二つの部屋は、子どもが成長したら、長女と次女の部屋、長男の部屋にしようと思っています。大人はロフトで寝るのを想定しています」

前の家は個室が多かったこともあり、今は家族がリビングで一緒に過ごす時間が長くなったといいます。とはいえ、これから成長する子どもたちのためのプライベートな空間は確保するなど、しっかりと先を見越して設計しています。

「お父さんの『好き』」=「キャンプが溶け込んだ住まい」で、家族みんなが心地よく暮らす。子どもたちも近い将来、キャンプに積極的に繰り出すようになるのではないでしょうか。廣田さんのお宅にいると、そんな未来が思い浮かんできました。

<動画>YouTubeでルームツアー動画を公開中

いかがでしたか?今回紹介した住まいのルームツアーを公開中です。ぜひご覧ください。

<note>過去連載記事はこちら

<サービスサイト>リノベる。

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※2024年2月に「偏愛くらし byリノベる。」は「好きでつくる暮らし byリノベる。」へ名称変更しました。