【11/23(土)~】レアなデザイン20点が一堂に。乾三郎、ピエール・ジャンヌレなど『デザイナーの”木”づかい展』@南青山
2024年11月23日(土)から「 リノベる表参道オフィス(東京都港区南青山5丁目‐4‐35 たつむら青山ビル)」にて『デザイナーの”木”づかい展|マテリアルの再定義』を開催します。
昨年からスタートした『Re:Re:Re:のRe project』第2弾となります。「え?リリリ?」と思われたかたのために、少しだけプロダクト名の由来と活動内容をご紹介させてください。
『Re:Re:Re:のRe project』とは?
作り手から使い手へ、前の使い手から次の使い手へ、人々の手を渡り、時代を超えて受け継がれていくモノをご紹介する『Re:Re:Re:のRe project』の第2弾として開催するのが、今回のエキシビション『デザイナーの”木”づかい展』です。
『デザイナーの”木”づかい展|マテリアルの再定義』概要
どんな展示会?
家具の代表的な素材である木。木材を使用した家具は、紀元前からの歴史を持つと言われているのだそう。現在でも、一般家庭から商業施設まで、木の家具はそこかしこで見かけます。
今回は、そんな家具の定番素材である木材を、エキシビションの題材として取りあげました。木材をマテリアルとしてRedesign(再設計)、Redefinition(再定義)、Reconstruction(再構築)した、革新的なプロダクトが一堂に会します。
今回の展示は、「本やweb上で見たことはあるけど、本物は見たことがない」というレアものが中心のセレクトになっています。たとえば、乾三郎、ピエール・ジャンヌレ、フランク・フェルプランケン、長坂常……。名前を聞くと「どの作品だろう?」と妄想が膨らむような世界的デザイナーによるヴィンテージ家具のトップピースからアノニマスデザインのヴィンテージピース、現代作家によるコンテンポラリー作品まで。
どのデザイナーが、どんなかたちで木という家具の定番素材の可能性を見せてくれるのか、デザイナーによる「”木”づかい」に触れてみてください。
『デザイナーの”木”づかい展』の家具をいくつかご紹介します
ここからは、今回展示する家具とその家具を生み出したデザイナーを一部ご紹介します。
2003's Favela Chair|Estudio Campana(カンパーナ兄弟/デザイナーデュオ)
無数の木材のスクラップを接着して作った椅子『Favela Chair(ファヴェーラチェア)』。Favela=貧民街をテーマに作られた作品です。そのデザインは整合性がなく不規則でカオティックで、当時のブラジルの社会性を示した作品と言われています。
Ausgebrannt Stool / Storage|Kaspar Hamacher(カスパー・ハーマッハ/アーティスト)
ドイツ語で燃え尽きたという意味を持つ「Ausgebrannt」シリーズ。
燃やして脚をつくるというアイディアと、炎を操る繊細な作業から生み出されています。火の痕跡と木材の柔和な表情の対比が美しい作品です。中央に開けられたくぼみは、ストレージとしても機能します。
Sphere |Kaspar Hamacher(カスパー・ハーマッハ/アーティスト)
「球体」を表す「Sphere」。「球体は、明確な機能を持たない物体です。時に私たちを立ち止まらせ、感情を呼び起こします。この上に飲み物を置いたり、座ったり、転がしたりすることもできますが、それは機能ではなく、むしろ強い感情を伝えるものなのです。」
1991's Plywood Dining Set|Frank Verplanken (フランク・フェルプランケン/建築家)
ブルータリズムの建築家ユリアン ・ランペンスに師事したFrank Verplanken (フランク・フェルプランケン/建築家)が自邸のために設計したダイニングセット。
1970's Reclaimed Wood Stool "Denuncia"|Jose Zanine Caldas (ジョゼ・ザニーネ・カルダス/家具デザイナー)
ジョゼ・ザニーネ・カルダスの1970年代 “Denuncia”シリーズの作品。
1970年代の作品は一点物が多いため希少価値が高く、特にこのスツールは「Z」の彫りこみが特徴的です。
Coffee Table|Alexander Lamont (アレキサンダー・ラモント/インテリアデザイン)
タイを拠点とするアレキサンダー・ラモントはイギリス人アレックス・ラモントがデザインを手がける家具ブランドです。素朴な素材を再生させる手法を得意とし、唯一無二の作品を生み出しています。切り株を再利用した1点もののローテーブルです。
Room Divider|x+l (エックスアンドエル/デザイナーデュオ)
ルームディバイダー/フォールディングスクリーンは、アムステルダムを拠点とするデザイナーデュオx+l(Xander Vervoort + Leon van Boxtel)とCASA DEのコラボレーションにより、アップサイクル材のみで作られた製品シリーズから発展したものです。 家具の製造工程では、通常の家具に使用できないチーク材の小片が数多く残ることから、彼らは貴重なチーク材を無駄にするのではなく、活用した製品を作ることにしました。このコレクションのために最初にデザインしたのが「ルームディバイダー」でした。 職人の手作業によって、組み立てる前にひとつひとつ手作業で形を整え磨き上げられています。
Vintage Bamboo Chair|アノニマスデザイン(デザイナー不詳)
アノニマスのチェアですが、竹を用いた珍しいモダニズムデザインで、伐採したら植林する必要がある木材に比べ、竹は地下茎というものを持っているため伐採しても毎年春に生えてきます。森林資源の保護にも繋がり、枯渇しない持続的な資源です。更に柔軟性と堅牢性を併せ持つ特性から建材に最適な素材として、竹集成材を用いる建築などで、近年注目を集めています。
1970's Plywood Chair|天童木工/乾三郎(家具デザイナー)
木工のために乾三郎がデザインした名作プライチェア。現在も販売されているプライウッド製ではなく、1970年から僅か1年間のみ製造されたアクリル製の貴重なモデルに加え同年代のプライウッドモデル、ファブリックモデルと合わせ3脚を同時出品。「デザインの力による」再生に焦点を当てる。
スーベニアショップも併設
『デザイナーの”木”づかい展』内で、「時代を超えて愛されるモノづくり」に通ずる、サスティナブルなアイテムを購入できるスーベニアショップをオープンします。
廃プラスチックをアップサイクルする「rise」の家具や、端材を使った名作家具のミニチュアや、廃棄物や端切れを原料にした雑貨など、サスティナブルなアイテムをセレクト。
「へぇ、こんなエシカルなブランドがあるんだ……」「こんなアップサイクルプロダクトがあるんだ」と思っていただける出会いがあるはずです。ぜひお立ち寄りください。
3日間限定!『骨董通りの蚤の市』も開催
2024年の人の手を渡ってストーリーが続いていくもののご紹介は、エキシビションとスーベニアショップにとどまりません。イベントのコンセプトにぴったりの南青山「骨董通り」でヴィンテージ雑貨や家具などを販売する蚤の市を開催します。コーヒーや軽食などを楽しめるカフェスペースもご用意していますので、スペシャルコーヒーやホットワインなどのドリンクで体を温めながら楽しんでいただけたらと思います。
【おまけに】サスティナブルな消費を考える日「グリーンフライデー」に合わせ、今年は22日(金)17時から開催!
昨年は土日のみの開催でしたが、今年は初の試みとして、サスティナブルな消費を考える日「グリーンフライデー」に合わせ、11月22日(金)の17時から開催します。
今回は消費ではなく継承を前提としたモノとの出会いの機会になればと開催しておりますので、「グリーンフライデー」から開催することになりました。平日は1日だけですが、表参道でお買い物をした帰り、お仕事帰りにぜひお立ち寄りください!
いかがでしたでしょうか。どなたでもご参加いただけますので、継承を前提とした「モノ」と出会いに、ぜひ遊びに来ていただけたら嬉しいです。ご来場お待ちしております!